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伝え続ける、核兵器廃絶と平和への思い 「高校生平和大使」活動がノーベル平和賞の正式候補に

2018年09月11日

~第20代高校生平和大使・船井木奈美さんの活動報告~

 

 

国内外に核兵器廃絶と平和の実現を訴える「高校生平和大使」は、国連訪問や署名などの取り組みを通じて国際的に高い評価を得ている民間の活動です。
現在、英数学館高等学校に在学中の船井木奈美さんは、高校生平和大使の第20代メンバーとして昨年6月からこの活動に参加し、約1年間にわたる任期をこのほど終了。次代の新メンバーへと活動をバトンタッチしました。

さらに「高校生平和大使」は、長年に及ぶ活動の社会的意義と成果が評価され、今年5月にノーベル平和賞の候補として正式登録されるに至りました。
平和への願いを未来につなげる高校生平和大使の役割と、その礎石となる「高校生1万人署名活動」をふりかえる船井さんは、これからの若者世代が平和と向き合うことの大切さについて、力強いメッセージを投げかけています。

▽「高校生平和大使」ノーベル平和賞候補登録について
http://peacefulworld10000.com/archives/3513

〈高校生平和大使/高校生1万人署名活動とは〉
高校生平和大使は、海外で核実験の強行が相次いだ1998年、危機感を募らせた広島・長崎の市民ほか約50の平和団体が、若者に未来を託し、国連に派遣したことに始まる活動です。
国連では「ヒロシマ・ナガサキ・ピース・メッセンジャー」として知られ、2014年には第17代高校生大使代表が民間人として初めて軍縮会議の場でスピーチを行うなど、その活動は着実な成果をおさめ、存在感を強めています。
高校生1万人署名活動は、2001年1月、高校生平和大使募集を機に集まった高校生らが、核兵器廃絶の自発的な活動を目的に委員会を立ち上げたところから始まりました。ネーミングは、発足当時の長崎県内の高校生人口を約1万人と推定したことに由来しています。

▽「高校生平和大使」について
http://peacefulworld10000.com/heiwataishi
▽「高校生1万人署名活動」について
http://peacefulworld10000.com/shomeikatsudo

《高校生平和大使の活動を終えて ~活動報告とこれからの決意~》

第20代高校生平和大使・英数学館高等学校12年IBクラス
船井 木奈美(ふない・こなみ)さん

【国連本部に届けた21万余筆の署名:スイス訪問】
核兵器廃絶と平和の実現の願いを引き続き世界に発信するために、今期も高校生平和大使22名が昨年8月にスイスを訪問しました。今回は、2017年7月7日の核兵器禁止条約の採択直後という、記念すべきタイミングでの訪問となりました。

スイスのジュネーブでは、まず労働組合の世界組織であるUNIグローバルユニオン、女性の権利保護と拡大を目指す世界YWCA、軍縮会議日本政府代表部などを表敬訪問し、大使や外交官の方々との間でスピーチや意見交換等の交流を行いました。
そして翌日の国連欧州本部の訪問では、会議の傍聴や見学のほか、平和な世界の実現についてのスピーチに続き、21万4,300筆の署名を提出。これを受理した国連軍縮部ジュネーブ事務局長のカスペルセン氏からは、私たちの活動を称える励ましのお言葉をいただきました。なお、これまでに提出した累計167万7,212筆にのぼる署名は、全て国連本部内に永久保存されます。

その後の日程では、スイスの首都ベルンにおける署名活動のほか、交流のある北東部のトローゲン州立高校や、“長崎の鐘”のレプリカが設置されているアンリ・デュナン記念館などを訪問し、全員が多くの成果と収穫を携えて帰国の途につきました。

高校生平和大使が発足した当初、実質的な成果が見えなかった国連軍縮会議は、粘り強く協議を重ねた末、2017年に核兵器廃絶への一歩となる核兵器禁止条約の採択にこぎつけました。しかし残念なことに、唯一の被爆国である日本は、政府が採択に消極的な立場を維持しています。さらに一方では核の脅威が高まる気配もあるのが現実です。本当の意味での核兵器廃絶を実現させるまで、私たちは今後もたゆみない活動を続けていかなくてはなりません。

【ノーベル平和賞の推薦を受けて:ノルウェー訪問】
もう一つの重要な活動だった今年3月のノルウェー訪問は、現地の高校生との交流や、ノーベル平和賞ノミネートに際してのアピールなどが目的でした。
オスロ商業高校でのプレゼンテーションでは、被爆者の象徴的存在である坪井直氏の被爆体験とメッセージを紹介するほか、高校生平和大使や高校生1万人署名の活動についてもふれ、活発な意見交換の場となりました。

続いて訪れたNGO団体のNO TO NUCLEAR WEAPONSでは、サラ・ネス事務局長ほか学生グループと交流。同国の若者の政治に対する熱意と関心の高さに驚きつつ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
続いて、オスロ市庁舎にマリアンネ・ボルゲン市長を訪ね、広島・長崎両市長の親書を届けたほか、被爆者の方々のメッセージとともに、私たちの活動の主旨説明を行いました。

そして今回特に重要だったノーベル委員会への訪問では、今年度ノーベル平和賞への推薦が受理されたことを受けて、高校生平和大使と高校生1万人署名活動の詳細をプレゼンテーションしました。ニョルスタッド常任事務局長からは、活動についての理解と継続への励ましのお言葉をいただくなど、20年間に培った核兵器廃絶への思いを存分にアピールする貴重な機会となりました。
これからは、自らの手で世界を変えていく、といった主体性を意識した活動を心がけていこうと思います。

▽英数学館高等学校「高校生平和大使」活動の紹介
https://www.eisu-ejs.ac.jp/high/506

《船井木奈美さんインタビュー》“伝える”ために、今できることとは

■署名が物語る平和実現へのまなざし
高校生平和大使に応募したのは、中学生の頃から関心があったこともそうですが、平和についてこれまでに学んだことを、広く世の中に発信したいと思うようになったからです。
ノーベル平和賞の候補となったことで、この活動がより注目されるだろうという期待はもちろんあります。ただ、受賞が第一の目的ではないので、あくまでも核兵器廃絶に向けて地道な活動を続けていくという活動の基本を忘れてはいけません。
今回集まった約21万4,300筆の署名は、1年間に実施した署名活動では過去最多となりました。これは、平和への願いを届けようとする私たちへの期待が高まっている証拠だと思います。

■“伝えていく”ことの大切さと難しさ
これから私たちが核兵器廃絶と平和の実現のためにできることは、戦争の記憶を風化させないよう、若い世代にしっかり伝えていくこと。ご高齢の戦争体験者の方々の生の声を、できるだけ早く、多くの人に聞いてもらわなくてはなりません。被団協(広島県原爆被害者団体協議会)代表の坪井直さんは、「被爆者はいずれ居なくなるが、核兵器を廃絶しないとみんなが死ぬことになる。思っているだけでなく、原爆の恐ろしさを伝え、活動を広げることが大切」とおっしゃっています。もっともっとたくさんの人が、こうした貴重なお話にふれることができるよう、今後はそうしたお手伝いにも関わっていきたいです。大人ではなく私たちの世代の目線で情報発信すれば、関心の薄い若い人たちにもメッセージが届きやすくなるのでは、と思います。

■一人ひとりが自らで動き出そう
海外の国々を訪れて、国民性や問題解決の姿勢は様々であることを学びました。たとえば、私たちの活動のスローガンである“ビリョクだけどムリョクじゃない”は、「ノルウェーでは通用しない」と指摘されたことは忘れられません。
自国の政治に進んで参加し、「自分たちの手で世の中を変えていこう」という個々人の行動力は、どちらかと言うと受け身になりがちな日本とは大きく異なるところだと思います。
私たち高校生平和大使は、核兵器廃絶を訴えるだけでなく、73年前の出来事と、「被爆者の悲劇を二度と繰り返してはならない」との思いを、もっとたくさんの若い世代にきちんと伝えるのが使命であり、そのために必要な行動を自らで起こしていくことが求められている、と気づかされました。

海外訪問を通じて、たくさんの学びや気づきを得た一方で、今は世界的に見ても核兵器廃絶への機運がこれまでになく高まっており、その強い願いは国や人種を超えて絶対に変わらないということも改めて確信しました。
今は本当に一刻も早く、戦争体験者の方々との交流の機会を持ってほしい。そこから、平和について一人ひとりが関心を持って学び、強い意志を持ってアクションを起こすような気運が生まれるよう、努力することが大切なのではないでしょうか。
核兵器廃絶と平和に向き合う人の輪が広がっていくことを心から願い、私自身はこれからも地元の福山市をはじめ様々な場所で、活動を続けていきたいと思っています。

【英数学館中・高等学校について】
https://www.eisu-ejs.ac.jp/high/
開校以来、グローバル社会で強く生き抜く力を持った人材育成を目指す当校では、「いくつになっても学び続ける力」、「前向きに物事に取り組み、最後まで諦めずにやり抜く力」そして「自らの価値観、考えを形成する力」に主眼を置いた教育を実践しています。
それぞれの目標に見合ったカリキュラムによる効率の良い学習プログラムで、未来を拓く人材を育成輩出します。

【広島加計学園について】
https://www.eisu-ejs.ac.jp/
英数学館中・高等学校の設置母体である学校法人広島加計学園は、1979年に設置認可を受け、翌年4月に英数学館中学校、1994年には英数学館小学校を開校し、小中高12年一貫教育体制の構築を実現。知・徳・体の調和を図る教育によって、国際的な視野を持って地域や社会に貢献し得る人材育成を目標としています。

【本リリースに関するお問い合わせ先】
学校法人広島加計学園 英数学館中・高等学校
〒721-8502 広島県福山市引野町980-1
TEL:084-941-4115(代) FAX:084-941-4143